研究所について

Gugen株式会社の社内研究組織として、AIと接した人間の側に起きる変化を測ります。提起した問題を、解くべき対象として自分たちで引き受けます。

何ではないか

「企業の研究所」は、PR用の看板か、利益度外視の研究機関のどちらかに寄せて読まれがちです。どちらでもないことを、先に書きます。

こうではないこうである

こうではない利益を度外視して研究する機関

こうであるより良いものを社会に届けるためのブースター

こうではない会社と切り離された独立の研究組織

こうであるGugen株式会社の社内研究組織。生まれたものは会社に帰属する

こうではない製品開発を研究と言い換えたもの

こうであるアイデアを形にする実験場。だから論文・ホワイトペーパー・共同研究の線を必ず持つ

こうではない成果が出てから公開する閉じた場

こうである測定手続きも、出なかった結果も公開する場

組織上の位置づけ

01

社内研究組織

人間知能・意識研究所はGugen株式会社のR&D機能を担う社内組織です。生まれたサービス・プロダクトはGugen株式会社に帰属します。

02

短期の売上を担わない

研究、共同研究、知財、人材、対外的な信頼を積み上げるための組織です。上段の出力は売りません。

03

外部と組んで進める

大学・企業・自治体との共同研究と、外部資金の獲得を前提に運営します。研究課題は、外部と共有できる形で立てます。

研究契約、支出、採用、外部資金への応募はGugen株式会社の管理・承認のもとで行います。その範囲内で、研究者は研究課題の提案と方法の選択に自律性を持ちます。

二階建ての骨格

上段が問題を提起し、下段がそれを解く。二段そろって初めて、企業の応用研究として成立します。

企業の応用研究 —— 実用が伴った、AI時代の人間科学(意識・認知)

上段技術応用・Academic
役割
問題提起
出力
論文社会の在り方 → ホワイトペーパー
性格
売らない
提起した問題を、解くべき対象として下段に渡す
下段研究開発・Solution
役割
手法・解決策の提示
出力
EGGSchool Farm(3つ目は作る)
性格
事業になる

生まれたサービス・プロダクトは Gugen株式会社に帰属し、AX/OS が事業展開する

上段が無いと下段はただの受託開発になり、下段が無いと上段はただの評論になる。

論文とホワイトペーパーだけを出す組織は評論に近づき、装置と現場だけを持つ組織は受託開発に近づきます。当研究所は、提起した問題を自分たちの装置と現場で解くところまでを範囲とします。

AI評価の非対称

測られているもの

知識、推論、コーディング、長文脈理解、エージェント的行動。問いの形は一貫して「モデルはどれだけできるか」です。

測られていないもの

  • AIを使った人の判断・注意・自己像はどう変わったか
  • その変化はどれだけ持続し、どこまで可逆か
  • 組織の意思決定はどう再編されるか
  • 短期の快適さと長期の能力は両立しているか

指標が良くても、その人の能力が伸びたとは限りません。

継続率、満足度、タスク完了時間は、人の能力が伸びていても、ただ耐えているだけでも、同じように良い値を示します。この状態を放置すると、人を弱くすることで短期指標が良くなるプロダクトを検知できません。当研究所は、これを計測の問題として扱います。

例:AIが下書きを作るツールを入れた職場では、作成時間と満足度が同時に良くなることがあります。同じ数字は、書き手が自分で構成を組み立てられるようになった場合にも、AIの出力をそのまま通すようになった場合にも出ます。この2つを分けるのは、人の側に残った変化のほうです。

研究所がつくるもの

01

測定

実証の前に測定項目と判定基準を固定し、後から検証できる形で公開する。

02

現場との往復

統制された環境と実業務を往復し、見つけた現象を切り分ける。

03

共通規格

研究機関や企業が共通に参照できる、人間側の変化を測る規格をつくる。

例:測定項目と判定基準を実証前に固定した測定プロトコル、主観報告・行動ログ・生理指標の3系統をそろえた記録フォーマット、実証ごとの研究計画書と同意文書、外部が同じ手順を再現できる形の公開文書。いずれも作成中で、固まったものから順に公開します。

公表のルール

01

結果が出なかったことも公開する。出なかったこと自体を成果として扱う

02

AIが生成した評価・採点を、事実として提示しない

03

人の価値を測るのは、高めるためだけに使う。優劣をつける道具には決してしない

04

数字は「外部の実データ」「自分たちの計測」「AIの推計」を必ず区別する

05

造語を作らない。既存の尺度・用語がある領域ではそれを使う

06

外部公開は、秘密情報・知財・共同研究先との合意を確認する承認プロセスを経る

英語名から consciousness を外して Human-Centered Intelligence Lab としたのも、このルールに沿った判断です。日本語名は取り組む主題を示し、英語名は学術・行政の文脈で誤読されないことを優先しています。